宿題を廃止したら成績向上?!

先日、テレビ番組「カンブリア宮殿」で、全学年、宿題を廃止するという公立学校が紹介されていました!

東京都千代田区立麹町中学校です。校長の工藤勇一氏は、政府の教育実行再生会議の委員も務めています。

では、宿題を廃止したら、本当に成績は上がるのでしょうか

実は、私自身も、マレーシアの学習塾で講師をしていた際、自分の担当クラスの宿題を廃止していました。(マレーシアの塾では、教師に宿題の有無・程度に広い裁量が与えられていました)

なぜ、宿題を廃止したかと言いますと、

宿題を出しても、生徒は嫌々やるだけで、結局、何も身に着かないからです。

本人の意思に反して無理やり勉強させても、学力は向上しません。

一時的に、点数が上がる時はありますが、テストが終わったら全部忘れてしまいます。これでは入試で勝つことはできません。

また、宿題は、通常、クラス全員に対して、「一律同じ内容の」宿題を出します。

生徒ひとりひとり、分からない問題は違うはずなのに、同じ内容の宿題を出しても効果が薄いです。

そこで、思い切って、私のクラスでは、敢えて宿題を廃止してみました!

生徒達に、「強制的な宿題は出しません。ただ、本気で頑張りたい人は、職員室に来てくれたら、個別に、自分に合った宿題を渡します!」

と伝えました。

そうすると、意外なことに、

「先生!俺、次のテストで絶対、上のクラスに上がりたいから、俺だけの弱点克服プリントちょうだい!他の生徒には内緒で!」

と、普段、宿題は一切まじめにやってこない反抗的な生徒からも、宿題のオファーが来ました。

彼は、その後、急激に数学の点数を伸ばしていきました!!

思春期・反抗期の生徒達は、大人に命令されることを極端に嫌います。

本当は勉強を頑張りたい!という気持ちがあっても、「強制」された瞬間に嫌いになってしまいます。

「宿題」は、その性質上、「強制」の要素を伴います。

宿題を廃止することで、生徒が自主的に頑張りたい!と思える環境作りも、時には必要かなと思います。

「宿題」については、様々な議論がありますが、

私の経験上、

学力は、自主的に勉強した時間の分だけ伸びる

学力は、他人に強制された時間の分だけ、落ちていく

と考えています。

今後も、「テストの点数だけ上がればいい」というような表面的な勉強ではなく、本当の意味での学力向上を第一に考えて、授業に臨もうと思います!

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