子供にゲームをやめさせる方法
保護者面談をしていると、
「うちの子、家ではゲームばっかりやってて、まったく勉強しないんですよ!先生、何か良い方法はありませんか?」
と、よく聞かれます。
私が、「ご家庭では、どのように対策されていますか?」と尋ねると、
多くの方が、「テストの点数が下がったら、次のテストまで携帯を没収しています」と答えてくれます。
確かに、強制的に携帯を没収して、ゲームをできなくするのも効果的だと思いますが、私はお勧めしていません。
なぜかと言いますと、そもそも私は、子供たちに「強制的に」何かを「させる」または「させない」ということが好きではないからです。
では、どうすればいいのでしょうか?
私が保護者の方に提案している方法は、
親子間で「約束する」という方法です。
携帯を没収する方法は、子供の側だけが一方的に義務を負っています。
これでは、子供は納得しません。納得しないルールに従うこともしません。
これに対して、「約束」する方法は、子供だけでなく、親も義務を負います。
例えば、
「ゲームは、平日は1日1時間までにしてね」
「その代わり、この約束を守ってくれたら、『宿題は、もう終わったの?』というような小言は親も言わないようにする」
というように親と子供、双方が義務を負います。
子供は、ふつう、ゲームがやりたいものです。
親は、たいてい、「宿題やったの?」と言いたいものです。
それを、双方が我慢する「約束」をします。
そうすると、子供は、親が約束を守っている限りにおいては、きちんと約束を守ってくれます(親子間の信頼関係の程度にもよりますが)
思春期の子供達は、親が考えている以上に、大人の言動を、しっかりと見ています。大人は気にならない事も、子供たちは、実は敏感に反応しています。
特に、大人が「約束を破った」ことについては、こちらの想像以上に傷つきます。
たとえ「小さな約束」でも、約束違反は許してくれません!
いわゆる「大人の事情」は通用しません!
だからこそ、「なぜ、ゲームばかりやっているとダメなのか?」を子供が理解できるように、きちんと説明し、その上で、「約束」をすることが必要になります。
何も説明も同意もなく、「成績が下がったら携帯没収する!」というルールを「一方的に」押し付けて実行すると、かえって信頼関係を失うことになる可能性があります。
ちなみに、「ゲームと成績に関する因果関係」について研究を行った専門家の話によると、1日1時間以内であれば、ゲームをやっても、成績に負の影響はないそうです。
逆に、1日2時間を超えると、成績に悪影響を及ぼすことが分かっています。
このようなデータも踏まえて、是非一度、親子でゲームについて話し合っていただきたいと思います!